大阪市内で戦争平和を考える大阪市内で戦争平和を考える

「平和の祈り像」

 この場所は、土佐稲荷神社の境内のようだが、公園との事。1957年(昭和32)9月、大阪西区遺族会が作った慰霊碑。

 太平洋戦争で、西区関係で戦死した600名近くの兵士を祀っている。西区北堀江で老舗の酒屋の青年だった中川伊兵衛さんが兵隊から奇跡的に生還したので、家業の酒屋のかたわら、戦没者の慰霊のために造ったもの。今でも毎月14日に月次祭を行なっている。
 女神が子供を抱く像で、台座正面には「祈」、裏には「祖国のため海に山に、また空に散華せし御霊をここに迎えて、我等かかる国々のあらそいはこれを終わりとし、永劫の平和を祈てこの像を建つ。昭和三十二年九月大坂西区遺族会」とある。
 中川伊兵衛さんに会っていろいろ聞いた。平和の祈りの像の作者は不明。遺族会は500家族ぐらいとのこと。月次祭には10人ぐらいは集まる。時々、西区民センターや和光寺で無宗教で行なう。今年の3月24日付けの夕刊フジの「この人あり」のコラムに「戦没者慰霊にささげる人生」という見出しで紹介されている。76才だが、かくしゃくとしておられる。


案内人 佐藤泰正(元今津中学校教員)

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