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舎利尊勝寺の焼けた大楠

 お墓の中にある大楠には、空襲で焼かれたあとが残っています。

 「舎利寺」は生野区の町名にもなっていますが、正式名称は「南岳山舎利尊勝寺」といい、黄檗宗に属し本尊は釈迦如来です。少なくとも1350年の歴史を持つ由緒あるお寺だそうです。寺宝に聖徳太子の御影などが伝えられています。黄檗宗の寺になったのは1672年のことだそうです。1945(昭和20)年6月15日の空襲でお寺は焼失、お墓の中にある楠も幹を大きく焼かれてしまいました。

 1950(昭和25)年に再建にとりかかった本堂もジェーン台風で倒壊するなどの困難をこえて今の本堂があるそうです。1676年作の梵鐘が今も除夜の鐘をならしています。

 お寺は、檀信徒だけでなく地域のお寺として住民に開かれていました。

 1877(明治10)年に創立された現在の生野小学校は舎利寺そのものが校舎で教師も住職が兼ねていたそうです。
(※ 舎利寺に掲示されていた記事「生野ぶらり探訪」を参考にしました。)

  境内には1972年には生野民主商工会の顕彰碑が建てられています。当時大阪府知事であった黒田了一さんの揮毫によるものです。


案内人 柏木 功

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