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瓜破霊園 「平和塔」

 平野区瓜破霊園の一角に、「平和塔」がある。そのうしろには、「先のとがったお墓」が見える。「戦没の英霊」だけでなく、日本が行った侵略戦争の犠牲となったすべての人々のことを思いつつ、「永遠の平和を希求して」紹介する。塔建設の趣意として次のように書かれている。

塔建設の趣意

惟んみる 敗戰の窮乏の忍苦に耐えつつ國民斉しく永遠の平和を希求して営々苦節の二十数年の歳を数えたり
幸いなる哉奮起克闘の効空しからず今や願望の曙光を見るに至り国土の繁栄に昔日荒廃の影を留めず
安穏平和日夜幸福の恵沢に浴しその享受を思うとき、その依って来るところ遙かに戰歿の英霊とその遺族竝に繁栄の陰に交通の災禍に斃れし諸霊をしのびて深く思いを致すべきものあり、乃ち茲に精霊の安養と冥福を得られんことを祈念し浄財献金を以て塔碑建設を企図せし所以なり
 以て慰霊とともに平和日本の地区シンボルとして永世不朽に伝えんとするものなり
 因みに塔上の鷹は戰時中忠魂碑塔上に冠せしものを再びここに移し往時を偲びてその威容を再現せしものなり
 昭和四十五年十二月吉日建設之
 瓜破連合赤十字奉仕団
(以下 肩書き 氏名 略)
(原文の漢字のうちJIS規格にないものは近い漢字に変えてあります)


案内人 柏木 功

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