大阪市内で戦争平和を考える大阪市内で戦争平和を考える

アフガニスタンのこと 知らせてくれた
~作者の小林豊さんに感謝しています~

 木々の葉が色づいた昨秋。子ども達に、この美しさというより自然の営み・その中(平和)にいる喜びを描かせたいと思いました。

 そのとき、紹介した2冊の絵本。

 赤い実をつけた鮮やかな緑の木々、ロバの背中にのった少年、かごを持ってゆったり歩く農夫、はるか向こうの丘に耕された畑と石の家々。『せかいいちうつくしいぼくの村』。

 紅葉に囲まれ、村人達が喜びに溢れた『ぼくのむらにサーカスがきた』。

 いったいどこの村なのでしょう?子ども達に間いかけて読みすすめていきました。春には、すもも、さくら、なし、ピスタチの花が咲き、夏にはさくらんぼが実り、町にはたくさんの品物が溢れています。子ども達は、地図帳を出して探しはじめました。「アフガニスタン?」「うそー」子ども達には、アフガニスタンはテロと関わりのある国、難民があふれ荒れ果てた国としか写っていないのです。もちろん私もアフガニスタンがこんなに美しく豊かで、人々は質素だけれど生き生きくらしていたなんて知りませんでした。戦争にいった兄さん、足を無くしたおじさん。

 そして最後のページ「このふゆ、村はせんそうではかいされ、いまはもうありません。」戦争は20年間も続いているのです。

 そしてアメリカの空爆。

 あれから4カ月。早く『せかいいちうつくしいぼくの村』にもどってほしいと願わずにはいられません。

ポプラ社
せかいいちうつくしいぼくの村
えほんはともだち 40
【著作】小林豊/作・絵
【ISBN】4-591-04190-5
【判型】39P 22×29c
【価格】1,260円(税込)
【発売日】1995年12月

ポプラ社
ぼくの村にサーカスがきた
えほんはともだち 45
【著作】小林豊/作・絵
【ISBN】4-591-05206-0
【判型】41P 22×29c
【価格】1,260円(税込)
【発売日】1996年11月

2002年、東映が、アニメ映画『せかいいちうつくしいぼくの村』を制作しています。

 潮見 典子  2002年

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