~なぜ核兵器をもつのか?七つの国々~
インドに続いてパキスタンが核実験をしました。
二年前、フランスが核実験を行ったとき、核兵器の恐ろしさを思い、こんなひどいことはやめてという願いをこめて「とびうおのぼうやはびょうきです」を紹介しました。
また…という思いです。
「六にんの男たち なぜ戦争をするのか?」デイビッド・マッキー作・中村浩三訳・偕成社)という絵本があります。金持ちになった六にんの男たちが自分たちの財産をまもるために、兵隊達を雇い、さらに金持ちになるために軍隊をもち、とうとう川をはさんでの戦いになり、生き残ったのは川の両側の六にんの男たちだけという話です。
「土地や家や富への欲望のために戦争をくりかえす人間の愚かさを、劇画風のペン画で描いた寓話絵本です。ナンセンス漫画でも見ているような気がしているうちに、考えさせられてしまいます。〈読売新聞・評〉「平和をもとめながらも戦いへの道を進む人問の姿-むずかしい世界です。ですから子どもも、おとなも共に考えてみたいものです。〈親子読書・評〉」「学年をこえてぜひ紹介したい絵本。人と人との争い、戦争のむなしさをこれほどまでに簡潔に、しかも説得力ある方法で表現した本を他にあまり見ない。ふしぎな迫力をそなえた作品である。〈朝日新聞・評〉
子どもたちは戦争をテーマにした物語を読むとなぜ戦争をするのだろうという疑問をもちます。子どもの単純で純粋な心には強いものが弱いものをいじめるのはいけないこと、また、強いものが弱いものをいじめるのはほんとうの強さでないことをわかっています。(と、いいきれないこともあるのは残念ですが。)家族で読んでみてください。
夫は言いました。「この話には、女が出てこない。だから、戦争になったんだ」核保有を止める大きな力に期待しましょう。
●偕成社
■世界の絵本
六にんの男たち なぜ戦争をするのか
【著作】マッキー=文と絵/中村浩三=訳
【ISBN】ISBN4-03-961010-5
【判型】18cm×25cm
【価格】定価:1260円 出版社に在庫なく購入不能
【発売日】初版:1975年09月
◆潮見 典子 1996