大阪市内で戦争平和を考える大阪市内で戦争平和を考える

~核廃絶を訴える~

 「仏再び核実験強行」反対の国際世論が高まる中、フランスは自国の核実験では過去最大級の2回目の核実験をおこないました。1回目の南太平洋のムルロア環礁から40キロ離れたファンガタロウ環礁でです。9月30日にはフランス国内でも60都市で抗議行動が行われたというのに。被爆国日本では、若者達にも反核の思い、抗議行動が広がっています。クラスの子どももフランスやシラク大統領に批判や疑問の言葉を書いてきました。

 〔私の学級では毎日、新聞に目を通し、切り抜きをし、感想を書いてくるのが宿題です。〕

 子どもたちは、第2次世界大戦で広島・長崎に原爆が投下され町も人間も何もかもが破壊された悲惨な状況を知っています。しかし、大国が大国になるために何度も核実験を行ってきたことは知りません。あの原爆よりも何倍もの破壊力をもっ核兵器がどんなに人類・地球に危害を与えるものなのかを伝えなければなりません。

 「青い青いみなみのうみです。なみがまっ白いレースのふちかざりをつけている、しずかなさんごしょうのそばにとびうおのおやこがすんでいました。」『とびうおのぼうやはびょうきです』(いぬいとみこ・作津田櫓冬・絵金の星社)の書き出しです。1954年3月1日、突然のアメリカの水素爆弾の実験。トビウオの親子は、悲しい出来事に出会います。作者が「核兵器を地球からなくそうという気持ちでつくりあげた」絵本です。一九八二年初版発行されてから13年、「核兵器をなくそう」という声は全世界に大きく広がってきました。「戦争のない平和な世界をだれもが望むはずなのに、なぜ?」子どもたちのシラク大統領にたいする疑問です。

金の星社
ドビウオのぼうやはびょうきです 
【ISBN】 4-323-00250-5
【著作】 いぬいとみこ 作/津田櫓冬 絵
【価格】 \1,260 (本体\1,200)

 潮見 典子  1995.

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